〜チョット英語でことわざ〜
Always look on the bright side.
いつも明るい面を見よ
生活の中で経験するさまざまな事柄には明暗二つの面がある。明るい面を見て陽気に生きる人は楽観的な人,暗い側面だけを見て鬱鬱として日々を過ごす人は悲観的な人である。
「 人生は一度だけ 」だから (注 You only live once.(103)を参照のこと),物事の明るい面に目を向けて,のびのびと大らかに,楽しく朗らかに生きた方がいい。困難にめげず楽観的であれ,くよくよするな,いつも明るく振る舞え,という忠告の言葉である。
bright に代えてpositive を,前置詞 on に代えて at またはfor を,用いることがある。
( 『現代英語ことわざ辞典』 戸田豊編著 204頁より)
Where there's no vision,
the people perish.
夢がなければ人は滅びる
より良い未来への計画や展望があればこそ人は希望を抱いて明るく生きていける。明るい未来を希求するからこそ子供を産み育て、困難を伴う事業を始め、土地を耕し、種をまき、苗を植えるのだ。
【参考】 旧約聖書「箴言」 に由来する。
Where there is no vision, the people perish:
but he that keepeth the law, happy is he. 〈Proverbs 29:18〉
(幻がなければ民は堕落する。教えを守るものは幸いである。)
( 『現代英語ことわざ辞典』 戸田豊編著 233頁より)
Charity begins at home.
愛はまず家庭から
慈善行為は足元の家庭から始めよ。
(1)他人より血族のもの,身内のものに引かれるのは当然のこと。施しをする余裕があるならば,他人よりまず身内へ,となる。他人に対して慈善を行わない言い訳として使われる。また,遠い国の恵まれない人々よりも,困っている友人・知人や,地域社会の不幸な人々にまず援助の手を差し伸べるべきだ,という場合にも用いられる。
(2)幼時身近にいる人たちに慈愛を尽くすことを知った人は,大人になると仲間,同僚,地域社会の人々に対してもそうするようになる。
(1),(2)いずれの場合でも,Charity begins at home, but it does not
end there.(愛は家庭から始まるが,そこで終わるものではない)のようにbut以下を補ってみると,この諺(ことわざ)の真意が分かる。
( 『現代英語ことわざ辞典』 戸田豊編著 85頁より)
A wise man changes his mind,
a fool never.
賢い人は考えを変えるが,ばかは絶対に変えない
賢い人と言われる人は柔軟性を持っているから,時と場合によって自分の考えを変えてうまく難局を切り抜ける。それに対して,融通のきかない人は周囲の事情にお構いなくかたくなに我が道を突き進んで墓穴を掘る。物事には臨機応変に対処せよ,という意。
チョーサー『カンタベリー物語』「メリベウスの物語」に由来する。
( 『現代英語ことわざ辞典』 戸田豊編著 76頁より)
Practice makes perfect.
名人芸は稽古から
技能は練習を積み重ねることによって磨き上げられる。
一にも練習、二にも練習。練習によって何事も完成の域に達することができる。技芸の世界は言うまでもなく、日常のあらゆる場面で習熟の結果として得られた技が生きている。試行錯誤の繰り返しである実地練習は「畳水練」にはるかにまさる。
( 『現代英語ことわざ辞典』 戸田豊編著 749頁より)
(おまけ) 「ターミネーター」「トータル・リコール」「エンド・オブ・デイズ」など、数々の大ヒット作でおなじみのハリウッド映画俳優、アーノルド・シュワルツェネッガー氏は、オーストリア生まれ。そのため母国語がドイツ語であったにもかかわらず、英語を使う仕事で一躍大スターにのし上がった。TV番組でのインタビューで、英語上達の秘訣を聞かれ、
「どんなに忙しくても学校に通い、英語の本を読み、数多くの英文にふれることで、英語を習得することができた。
“Practice makes perfect.”だよ」 とにっこり笑って答えていた。
類似した表現として、日本の諺に 「 習うより慣れよ 」 がある。
If you're not part of the solution,
you're part of the problem.
もしあなたが解決の一部でなければ、あなたは問題の一部である
事態を改善しようと直接行動を起こさない人は現状改変を邪魔する障害物にすぎない。日和見主義者は、何もしないということだけで進歩の阻害要因となる。
( 『現代英語ことわざ辞典』 戸田豊編著 438頁より)
War is hell.
戦争は地獄
戦争は恐怖と残忍な行為に満ちた愚行である。
シェイクスピア 『ヘンリー六世 第二部』 の、
O War, thou son of hell, whom angry heavens do make their minister.
〈2 Henry Y, X.A. 33〉
(ああ、戦争よ、怒れる天が手先となしたもうた地獄の申し子よ
−小田島雄志訳)
に由来する。
( 『現代英語ことわざ辞典』 戸田豊編著 808頁より)
If you want peace,
you must prepare for war.
平和を望むなら戦争に備えよ
平和を求めるなら、攻撃される危険を避けるために戦力を蓄えよ。平和な時に戦時に必要なものを用意せよ。軍備が戦争を抑制する力になるという考えは古くからあり、外交においても潜在力の多寡が交渉を自国に有利に導く一つの手段となっている。一般的に、目前の安楽に慣れて将来のことを忘れてはいけない、という意。
( 『現代英語ことわざ辞典』 戸田豊編著 783頁より)
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